トヨタ脅かすGMの「環境戦略車」

「最後の賭け」で一発逆転を虎視眈々。GMのハイブリッド車「ボルト」は電池に秘訣。

2008年4月号 BUSINESS

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生産台数で世界一の座から転落し、経営の先行きも依然として危ぶまれる米ゼネラルモーターズ(GM)。そのGMが再生のために「最後の賭け」として取り組んでいる技術がある。バッテリーだけで65キロ(40マイル)程度の走行が可能なプラグイン・ハイブリッド車「シボレー・ボルト」。プラグインとは家庭用電源で充電できることを意味する。電池だけの走行距離ではトヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」を上回ると見られる。GMの商品開発担当のボブ・ラッツ副会長によれば、トヨタを圧倒する可能性を秘めた環境戦略車で、「月を目指した技術『ムーンショット』」なのだという。つまり、1997年発表のトヨタの「プリウス」第1世代が「スプートニク」で、現行の第2世代車が「ガガーリン」。最先端のリチウムイオン電池の採用を予定する「ボルト」は、有人宇宙船を月面に着陸させ、宇宙開発競争で先行したソ ………

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