スズキ脅かすインド「25万円カー」

インドで最大の財閥タタが挑戦状。焦る鈴木修会長がトップシェア死守の厳命。

2008年5月号 BUSINESS [夢のファミリーカー]

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インドでは10の5乗=10万を「1Lakh(ワン・ラック)」と呼ぶ。地場資本最大の自動車メーカー、タタ・モーターズの会長でタタ財閥の総帥でもあるラタン・タタ氏が2002年、「10万ルピー(約25万円)の車をインド人夢のファミリーカーとして開発する」と表明したことから、瞬く間に「ワン・ラックカー構想」として広まった。そのお披露目が08年1月9日、ニューデリーで始まったインドモーターショーであった。今秋から発売するワン・ラックカーの試作車を発表したのだ。車名を「ナノ」と付けた。10万ルピーという価格に意味がある。「ナノ」と同じクラスでインドで最も認知度が高いと言われる小型車「マルチ800」のほぼ半額。5万ルピー前後の二輪車との中間の価格帯に位置することがポイントだ。インドでは今後、モータリゼーションが起きることは確実。この価格に設定することで、二輪車から四輪車へ乗り換 ………

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