恨み骨髄の与野党議員が拳を振りあげ、首相の後ろ盾なき「改革エンジン」はもはや死に体。
2008年5月号 BUSINESS
「道路特定財源について、首相の提案に基づく一般財源化のあり方の議論を進めるとともに『骨太方針08』の中に明記する」4月8日夕、首相官邸で開いた経済財政諮問会議。日本経団連会長・御手洗冨士夫ら4人の有識者が恒例の「民間議員ペーパー」を提示した。6月末に打ち出す改革の指針「骨太08」への号砲のはずが、サプライズはゼロ。首相・福田康夫が10日以上も前に表明した道路財源改革の方針を後追いしたのが寂しい目玉だった。元首相・小泉純一郎の下で郵政民営化など「改革のエンジン」として牽引力を誇った諮問会議の落日。かつては経済財政担当相・竹中平蔵を「司令塔」に、経済人や学者が縦割りの各省や与党の族議員を出し抜いて繰り出す「民間議員ペーパー」の切れ味が首相の決断を呼び、官邸主導の政策決定の生命線だった。それが追認機関に成り下がりかけている。小泉と竹中が表舞台を去って1 ………
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