パイオニア「二股提携」の禍根

宿敵・松下電器とのプラズマ提携に、筆頭株主のシャープが激怒。虎の尾を踏んだか。

2008年5月号 BUSINESS

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「あれは将来に必ず禍根を残す」昨秋以降、パイオニアが立て続けに決めたシャープ、松下電器産業との提携について、ある電機メーカー首脳は、そう語る。昨年9月、パイオニアはシャープとの資本業務提携を発表した。パイオニアが実施した約414億円の第三者割当増資をシャープが引き受け、発行済み株式の14.28%を保有する筆頭株主となり、業務面では次世代DVDやカーナビゲーションシステムを共同開発するという内容だった。デジタル家電の王様といえば薄型テレビ。この分野でシャープは液晶を、パイオニアはプラズマを主力に据える。「宗派」の異なる両社が手を組む格好だ。しかも、シャープによる救済色が強かったため、業界筋は「パイオニアはいずれプラズマの旗を降ろし、液晶陣営に入る」と、先読みしたものである。

カネをドブに捨てた資本提携

ところが、今年3月、パイオニアはプラズマテレビの基幹部品であるパネルの生産か ………

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