あえて「関西代表」を新設した松下電器の「お家の事情」

2008年6月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

  • はてなブックマークに追加

松下電器産業が4月1日付で代表取締役級の新ポストとして「関西代表」を新設、福島伸一専務が就任した。関西を代表する企業である松下があえて関西代表を置くという、腑に落ちない人事だが、狙いは何か。福島代表は日本経済新聞の取材に対して、「創業の地である関西で経済団体として積極的に参画し、自治体との連携を強化して工場立地を進めることで『活力あふれる関西』づくりに貢献したい」などと説明した。ソツのない模範解答だが、消息筋は「最大のターゲットは同社の創業者、松下幸之助氏の孫、正幸氏を関経連会長にすること」とみる。松下正幸氏は若くして松下の副社長にまで昇進、「大政奉還か」と憶測を呼んだ時期もあったが、その後の松下の業績低迷もあり、関西財界に活動の軸足を移し、現在は関経連副会長を務めている。関西財界の地盤沈下、人材難から関経連会長ポストは毎度、引き受け手に ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。