先帝が残した「負の遺産」の清算を渇望。74歳の天皇が半島の土を踏む日は来るか。
2008年7月号 LIFE
外交の原則は相互主義である。元首が来日すれば、天皇あるいは名代としての皇族が答礼するのが国際儀礼だ。しかし日韓両国の関係で言えば、この原則は等閑されている。ここ20年来、歴代大統領6人がそろって訪日しているのに、歴史認識の問題などがあり、招請はありながら韓国訪問は実現していない。それでも天皇は植民地時代を振り返り、和解や友好のメッセージを繰り返している。海峡の高い波浪が静まり、隣国への訪問が可能になるのはいつの日か。4月20日夕刻、就任したばかりの李明博大統領が米国訪問の帰途来日し、翌日天皇と会見して韓国訪問を招請した。それをフォローするかのように権哲賢駐日大使は、「大統領は天皇が韓国へ来られないことはないと言ったが、私も同感だ。訪韓が駄目だと言うのは、日韓両首脳のいう新時代、未来志向の関係にそぐわない」と語った。しかし福田康夫首相は慎重で「 ………
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