2008年7月号 連載 [メディアの急所]
6月25日付で毎日新聞の朝比奈豊常務が社長に昇格する。東京大学農学部卒の60歳。会長になる北村正任氏より7歳若い。東京本社編集局長のあと、取締役社長室長として経営戦略部門を任され、直近は筆政を司る主筆。新聞の将来がかかるデジタルメディア部門も兼務し、満を持しての登板だ。毎日はこれまで政治部や経済部、外信部出身者が社長ポストを握り、朝比奈氏のような社会部育ちは極めて異例だ。若いころに一時、学芸部に所属していたことを除けば、長い間、社会部の特ダネ記者として鳴らし、警視庁キャップも務めた。他紙に先駆けて導入した社外の有識者による紙面オンブズマン制度「『開かれた新聞』委員会」や、被疑者を呼び捨てにしない容疑者呼称など、最近の毎日新聞の改革はほとんど朝比奈氏が仕掛けたともいわれる。現社長の北村氏が温厚な調整型であるのに対し、朝比奈氏は気性が激しくトップ ………
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