2008年8月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
新世代のDVD戦争でソニーや松下電器産業のブルーレイに完敗したHD-DVD陣営の雄・東芝が、HD-DVDを中国で普及させようと動き始めた。日欧米などの国際規格としては通用しないが、人口約13億人を抱える巨大市場の中国なら、その地域で通用するだけで規格として成り立つはずと採用を働きかけている。「特許の使用料は無償という条件を出しているようだ。東芝の狙いは半導体や部品を供給することだろう」(家電メーカー)東芝はブルーレイ陣営の呼びかけを拒否して独自企画HD-DVDの開発・販売を強行、形勢が不利になると米国市場で大幅な値下げを断行した。「これから大事に育てなければならないDVD市場をぶち壊そうとしている。まるで自爆テロだ」と厳しい批判を受けた末に撤退を余儀なくされた。大胆な選択と集中による大規模投資が「西田改革」として注目され、マスコミにおける西田厚聰社長の株はう ………
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