漁業存亡の危機「漁船20万隻スト」
2008年8月号 連載 [如是我聞]
「7月15日に全国の漁民が一斉休漁することになったのは、急激な原油高騰で燃料のA重油が2003年以前の3倍を超す値段になり、コストの4割を燃料が占め、漁に出ても採算割れだからです。夜間に集魚灯を照らすため燃料多消費型のイカ釣り漁船団体が、先行して6月18、19日に休漁しましたが、今度は沿岸漁業の漁民中心の全漁連や、遠洋漁業などの大日本水産会など16団体、漁船20万隻が参加します」「コストには家族の労賃が含まれていません。家族がタダ働きしても赤字では、もう漁に出られません。水産物の小売価格のうち、漁民の手取りは4分の1しかないのです。(農業と違って漁業は計画生産ができないため)リスクを背負う卸や仲買のマージンが手厚いうえに流通が多段階で、スーパーや量販店など末端の流通業者の力も強い。一斉休漁で訴えたいのは、漁民の手取り捻出のために流通・小売業界の方々にもご協 ………
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