2008年9月号 連載 [「軍略」探照灯 第29回]
石破茂前防衛相は8月1日の内閣改造で留任と信じていたようだ。米軍再編問題で沖縄を訪れるため、その準備を命じていた。1日夕刻、留任の可能性が消えた頃、日本テレビ、フジテレビは「石破防衛相は留任を求められたが固辞した」と報じたが、同氏は「あたごの衝突事故の後、防衛省改革を口実に居座ったように言われては心外だから『退きどきですかな』と言ったことはあったが、今回固辞したつもりはありません」と言う。念願の防衛省改革が登山口に着いた途端に交代では、不満もさぞや、と思われる。防衛省内では「官邸筋が説明に苦しみ、固辞説を流したのではないか」「福田総理は波風を立てるのがお好きではない。石破(前)大臣が“過激”と言われるような改革案にこだわるのには辟易しておられたのでは」など、事実上の更迭の背景を探る噂が飛び交った。7月15日に官邸の「防衛省改革会議」の報告書がま ………
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