「大物民間人」に逃げられた観光庁長官人事のお粗末

2008年11月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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観光庁の初代長官が、同庁発足の前日に、国土交通省の本保芳明総合観光政策審議官(59)に決まった。国交省の観光政策部門を改組した新組織のトップに旧部門の長が就くというありきたりの人事が難航したのは、国交省が民間人の起用にこだわったためだ。観光庁については、当初から「行政改革に逆行する」との批判があり、それをかわすため、当の本保氏を中心に「情報発信力のある大物民間人の抜擢」を模索していた。候補には生田正治・元日本郵政公社総裁や舩山龍二・前JTB会長、須田寛・JR東海相談役のほか、観光立国戦略に携わった島田晴雄・千葉商科大学学長らの名前が挙がっていた。ところが待遇面などで折り合いがつかず、次々に逃げられる始末。旅行業界からは、建築家の安藤忠雄氏やジャーナリストの兼高かおる氏、果ては職業・旅人の中田英寿氏らに「名前だけ借りてはどうか」という声まで上が ………

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