製紙メーカーを「悪者」にする日経の「新聞擁護」報道

2008年11月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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9月27日の日経新聞朝刊に、妙な記事が載った。「製紙各社、新聞紙再値上げ要請」という「企業2面」のトップ記事である。新聞用紙の再値上げ(13~17.4%)を要請した製紙業界の動きを客観的に報じた体裁をとっているが、内実は新聞業界の「擁護」だ。製紙業界は今年4月、実に28年ぶりに新聞用紙の値上げ(約5%)に踏み切ったが、この「歴史的事件」を報じた新聞はなかった。本誌7月号でこの事実を特報したが、今頃になって日経が「再値上げ」をことさら大きく報じたのはなぜなのか。「あれは業界擁護。解説記事を読めばわかる」と製紙業界関係者は批判する。確かに「4月に値上げしたばかりなのに受け入れられない。広告需要が大幅に落ち込む中で今回の値上げを受け入れれば、ほとんどの新聞社の新聞事業が赤字に陥る」(朝日)、「(印刷用紙の値上げを受けて雑誌の休廃刊が相次ぐなど)活字メディアの ………

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