「北尾金融帝国」火だるま従業員投信の阿鼻叫喚

500億円償還は乗り切れたが、業績悪化で浮き足立つ社内。買わされた融資つき投信は半値で「金縛り地獄」。

2008年11月号 BUSINESS

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北尾吉孝の金融帝国は今や火だるま――でも、従業員は逃げられない。SBIホールディングス(東証1部)の4~6月連結業績を見てみよう。売上高は346億円と前期比38・3%減、営業利益も39億円と69・3%減である。同じく59億円あった当期利益は、第1四半期に59億円の最終赤字。その結果、今月中間期は無配に転落している。決算短信にずらりと並ぶ「▲」がSBIの窮状を物語る。最終赤字の直接の原因は、約21%の株式を保有していた不動産会社ゼファー(東証1部)が7月に経営破綻、94億円の関係会社評価損を計上したことにある。ただ、それを差し引いても「無惨」の一語に尽きる。08年3月期に約750億円の売上高を叩き出し、この数年の活況で連結売上高の33%を占める大黒柱に成長していた住宅不動産関連事業の痛手が大きい。ファンドなどの買い手が雲散霧消、不動産価格は底なしの様相にある。実際、08年4~6月期の ………

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