2009年1月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
08年7月に1バレル=147.27ドルの史上最高値をつけた原油価格は、世界的な金融危機と景気悪化の影響を受けて12月には40ドルに下落。わずか5カ月のうちに100ドル以上も下がる歴史的な暴落を記録した。この先、原油価格はどこまで下がるのか。急激な世界景気の悪化に伴う石油需要の減少は専門家の予想を超えている。08年当初、IEA(国際エネルギー機関)は前年比日量200万バレルの需要増を予想していたが、米国のガソリン需要の大幅な落ち込み、中国、インドの景気後退によって石油需要は前年を割り込む非常事態となった。供給面を見ると、OPEC(石油輸出国機構)は11月から日量150万バレルの減産を実施してはいるものの、産油国は1バレル=80ドル程度を前提に国家予算を組んでいるため、減産を徹底させられず、世界全体で日量300万バレル以上の供給過剰状態が続いている。さらに、金融市場の混乱から投機 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。