2009年1月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
12月4日、石油元売最大手の新日本石油と同6位の新日鉱ホールディングス(HD)が09年10月に経営統合することを発表した。統合後の売上高は13兆円、国内ガソリン販売のシェアは33%。世界第8位の巨大石油企業の誕生となる今回の統合劇は、世界的な景気後退に加え、ガソリンの販売量減少や価格暴落で生き残り困難になった新日鉱HDの事実上の救済措置である。08年上半期までの石油元売各社の業績は表向き好調だったが、これは原油高騰による在庫評価益を過大計上していたため。原油価格上昇分のガソリン価格への転嫁が遅れ、精製・販売部門は実質赤字だった。これに追い打ちをかけたのが、ガソリン価格の高騰による販売量の急減と急速な景気悪化である。秋以降のガソリン販売量は各社とも前年同月比マイナス10%の危機的状況。9月以降のガソリン価格下落後も販売量回復の兆しは見えない。我が国の石油業界は ………
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