農林中金が「2兆円覚悟」で増資大号令

中間決算発表では「1兆円超」だったのに、毒サラで目いっぱい。やはり含み損が実質2兆を超えては…。

2009年1月号 BUSINESS

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「大変ご心配をかけてお詫びする。リスク管理に不十分なところはなかったか、反省すべきところは反省したい。反省点をひとことで言えば時価(による)ブレ。公正な価格と市場価格の乖離が想定を超えた。百年に一度の出来事とはいえ、今後はそのシナリオも備えたい」11月27日、農林中央金庫は日銀記者クラブで08年度9月中間決算を発表、会見に臨んだ上野博史理事長は、驚くほど神妙だった。農林水産省事務次官時代は鼻っ柱が強く、「ちびっ子ギャング」と呼ばれて農水大臣はおろか、財務大臣に何を言われようともビクともしなかったが、その剛胆の面影はもはやない。無理もないのだ。前日の日経朝刊で国内金融機関では最大級の「1兆円増資へ」と報じられ、それを裏書きするように中間決算発表では「純利益が前年同期比92%減」「有価証券の含み損は1兆5737億円」「JAグループ内で1兆円超の資本増強」と惨 ………

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