2009年1月号 連載 [RELIGIOUS WORLD]
教団運営をめぐる内紛、江戸初期の日本の殉教者をローマ法王庁が「福者」として讃える国内初のカトリック列福式、かつてない高額で仏像を落札した新宗教教団など、さまざまな話題があった2008年の宗教界。ひときわ大きなニュースだったのが、中国人の李纓監督によるドキュメンタリー映画『靖国 YASUKUNI』の上映だろう。一時の大量報道は完全に収まったが、神社界では今も余燼がくすぶっている。「靖国刀」をつくる老刀匠の姿を中心に、終戦記念日の靖国神社を描いた同作品は、一部メディアが「反日的」と報道したことによって社会的事件となった。文化庁の所管法人である「日本芸術文化振興会」が750万円の助成金を出していたことを自民党の国会議員が問題視し、民族派団体が街宣活動などを展開。一時は一般公開が中止され、表現の自由をめぐって大きな論争が起きた。その後の一般上映では混乱も対外 ………
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