2009年1月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
世界的金融危機の影響をモロにかぶった日本経済は再び窮地に陥り、本来なら危機克服の舵取り役になるべき日本経団連の御手洗冨士夫会長(キヤノン会長)への風当たりが一段と強まっている。事の起こりは、またしても雇用問題。12月4日にキヤノンのカメラ生産子会社である大分キヤノン(大分県国東市)が、工場で働く請負社員らを1千人規模で削減する方針であることをマスコミが一斉に報じたのだが、その際、親会社であるキヤノンの広報は「こちらで出した数字ではないので把握していない」(12月4日付朝日新聞朝刊)と、他人事のようなコメントを発表し、関係者から批判を浴びた。実は、大分キヤノンの人員削減が報道される3日前の12月1日、御手洗会長は麻生太郎首相から官邸に招かれ、雇用環境の改善に向けての財界の協力を要請されたばかりだった。首相直々の要請に御手洗会長は「雇用の安定維持につ ………
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