三洋電機の売却益が命綱の大和証券。頓挫したらメガバンクの軍門に降るほかない。
2009年1月号 BUSINESS
「大和証券グループの財務内容が厳しいことは聞いている。三井住友フィナンシャルグループ(FG)が、支援に動くのではないか……」三井住友FGが優先出資証券による5382億円の増資を発表した12月11日、金融当局の幹部はこう語った。三井住友FGは、さらに2千億円規模の追加増資を計画し、総額7千億円以上の資本増強を行う方針だ。表向きは「不良債権処理費用の増加に伴う自己資本の目減りを補い、融資余力を拡大するため」だが、金融界や当局筋では「大和証券の統合を視野に入れた軍資金作り」と囁かれている。三井住友FG内からも「奥さん(正之・三井住友銀行頭取)が懸案解決に動き出した」(幹部)との声が漏れてくる。三井住友FGの今回の増資引受先には日本生命や住友生命だけでなく、三井物産や三井不動産まで入っていることを見ても、戦略性を秘めた本格的な増資であることがうかがえる。2009年中に欧 ………
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