中国「地下金融」クライシス

農村部の個人や中小企業向けローンを支えてきた小口貸金業の危機は、乾いた薪に火を投じるがごとく…。

2009年2月号 BUSINESS [大動乱の導火線]

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中国では今年、大動乱が発生する可能性が高い。金融危機による経済の成長鈍化で、高度成長下では隠れていた矛盾が爆発する恐れがある。中国国内の統計によると、08年晩秋に早くも農民工(農村部の出稼ぎ労働者)の帰郷ラッシュが顕在化した。ある試算によれば、08年9~11月の3カ月間で農民工の新規失業者は1千万人を超えている。大量の農民工が二度と都市へ出稼ぎに行けなくなるとみられ、旧正月後に失業はピークを迎えることになるはずだ。では、その大動乱の導火線はどこにあるだろうか。別名「地下金融」とも「非正規金融」とも呼ばれる中国の民間金融(民間借貸)だろう。<編集部注=金融制度が未整備の中国では、「民間金融」とは、銀行や典当行(質屋)、クレジットカードなど正規の金融機関ではカバーできない個人向けや中小企業向けの小口貸金業を指す。正規金融が有担保で都市部中心のため、 ………

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