2009年3月号 連載 [隗より始めよ]
今年は5年に一度、「食料・農業・農村基本計画」を見直す年にあたるが、石破茂農林水産相が約40年間続いてきたコメの減反政策についても見直しを検討すると語ったことで、農政族議員が一斉に反発している。今なぜ減反を見直す必要があるのか。政権交代が現実味を増すなか、民主党のバラマキ路線に対して与党が対抗しようとする政治情勢の要素もある。しかし、それよりも農業の危機は、もう放っておけないぎりぎりの状況に達しているのだ。たとえば、この15年間に農業収入は6.1兆円から3.4兆円に半減している。産業としての基盤を失いかけているといっても過言ではない。また農業に携わる人の年齢構成を見ると、75歳以上が一番多い。毎年8万人以上がリタイアし、8万人弱が参入してくるが、参入者のほとんどが60歳以上である。特に米作に若い人が参入してこないのは、しがらみや減反のイメージが影響して ………
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