2009年5月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
新日本石油と新日鉱ホールディングスによる09年10月の統合持ち株会社の設立は、和製メジャー(世界第8位の石油会社)の誕生と持て囃された。ところが2月27日、両社は米SEC(証券取引委員会)への書類提出が間に合わず、持ち株会社の設立を10年4月へ半年間延期すると異例の発表を行った。しかし、果たして米SECへの書類提出が統合遅延の本当の理由なのか、訝る向きもある。「そもそもSECへの書類提出が、統合発表前に予測不可能だったとは考えにくい」と関係者は言う。舞台裏で何があったのか。ある新日鉱OBが声を潜める。「(新日鉱の)高萩光紀社長が『業界のカリスマ』である渡文明会長と、よくもまあ手を組む決断をしたものだ。渡会長の剛腕はつとに有名。『位負け』の高萩社長では相手にならないだろう」このOBは「業界盟主の新日石と統合すれば、名門新日鉱は『植民地化』する」と懸念する。そもそ ………
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