開き直る金子修社長。資産規模1兆5千億円のファンドが破綻したらただでは済まない。
2009年5月号 BUSINESS
「このピンチをチャンスに変えられる国が将来の繁栄を得られる」4月9日、財政支出15兆4千億円という大盤振る舞いの追加経済対策をまとめた麻生太郎首相は得意げだった。同日、「株式買い取りのための政府保証枠を50兆円」の仰天構想が浮上し、翌10日の日経平均は3カ月ぶりに9000円の大台に乗った。連鎖的なバラまき政策は首相の「大博打」と見られるが、その背景には底なしのデフレ懸念がちらついている。火元となるのは、不動産マーケットである。
3月23日に発表された今年1月時点の公示地価は3年ぶりに下落し、全国平均で前年比3.5%のマイナスとなった。大手不動産幹部は「都心の一等地の評価額はピーク時の半値以下」と嘆く。内外の私募ファンドや日本版不動産投資信託(J−REIT)が都心の不動産物件を買い漁った「ファンド・バブル」は記憶の彼方に消えた。米サブプライム・ショックを引き金に外 ………
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