「第一三共」が巨額損失の責任逃れ

ランバクシー買収の躓きでとんでもない大赤字。会長、社長が引責しないのは、なぜ?

2009年7月号 BUSINESS

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インド最大の製薬企業であるランバクシー・ラボラトリーズの株式63.9%を4883億円で買収した第一三共が、09年3月期決算で2154億円もの純損失を出した。ランバクシーの株価下落によるものだが、ランバクシー自身もデリバティブ損失に加え、米国での不祥事が重なり08年12月期に162億円もの純損失を計上。その責任をとらせる格好で創業家のマルビンダー・モハン・シン社長兼CEO(最高経営責任者)を辞任させたが、巨額の損失を出した第一三共自身の責任はうやむやだ。6月26日に株主総会を迎える経営陣の厚顔を、何と形容すべきか。もちろん第一三共内部にも、ランバクシーの社長辞任で済むはずはなく、自らの責任を明らかにすべきとの声はある。表立った批判を覆い隠しているのは合併会社の風通しの悪さに加え、タスキがけ人事に波風が立つことを恐れているからだろう。しかし、この問題における首脳部の確 ………

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