本場の「議院内閣制」を学ぼうと、6月、日本から菅直人・民主党副代表が渡英したが…。
2009年7月号 GLOBAL
英国の政治が大混乱に陥っている。労働党政権は政権に就いて12年、深刻な危機を迎えた。6日間で6人の閣僚が辞任、ゴードン・ブラウン首相は存亡の淵に立つ。彼はいま、地に墜ちた権威をなんとか回復しようともがいている。一方、主要な野党政党である保守党と自由民主党は、下院の任期5年が満了する2010年6月を待たずに、直ちに解散、総選挙を実施すべきだと主張している。もちろん、今回の政治的危機は突発的な出来事ではない。ブラウンと労働党長期政権のツケが回ってきたのだ。15年間にわたって経済は堅調な成長を続け、生活水準も向上してきたが、その終焉が労働党に対する有権者の幻滅を招いている。ブラウンは昨年秋に勃発した金融機関の危機では、しっかりとした政策運営で称賛されたが、景気後退の深刻化と失業者数の増加を受けて、年初来の労働党支持率は大きく低下している。長年の好景気を演 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。