絶大な人気を誇るルラ大統領が来年12月に勇退。実力後継者の登場が望まれるが……?
2009年9月号 GLOBAL
世界経済危機で、マスメディアにおけるブラジルの露出が格段に増えている。南米の途上国ブラジルといえば、これまではとかく対外債務危機や通貨危機の震源地として語られがちだったが、今回は様変わり、新生ブラジルの勢いを感じさせるニュースが圧倒的に多い。そのブラジルにとって泣き所は、現ルラ大統領に取って代われる人材がいないことであろう。残る大統領任期は1年と数カ月。ポスト・ルラをどう描くかは、同国経済の回復見通し以上に難しい演習課題といえそうだ。昨年9月のリーマン・ショック後、先進国首脳が集まった国際会議――ワシントンで緊急開催された11月の第1回金融サミット(G20)、今年4月のロンドン金融サミット、同7月のイタリア・ラクイラ首脳会議――そのいずれにも、髭を蓄え人あたりのよいルラ大統領の姿があった。新興国を抜きには世界の金融安定は図れないとの状況変化を反映した ………
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