新総理となる鳩山由紀夫・民主党代表が1986年、自民党田中派の新人議員として政界入りする際、「政治を科学する」と言ったのは有名な逸話である。では、現実のものとなった鳩山政治を「科学する」としたら、何が見えてくるだろうか――。鳩山氏は日本の歴代総理ではほぼ初の理系総理である。これまで総理といえば、東大法学部など文系出身者で占められていたが、今回初めて米国の名門大学で博士号を持った総理が誕生する。鳩山氏は69年に東京大学工学部計数工学科を卒業、米カリフォルニア州のスタンフォード大学に留学、電気工学とオペレーションズ学の二つの修士課程を修了した後、76年にオペレーションズ学で博士号（P h.D）を取得した。帰国後に東京工業大学助手、専修大学助教授を務め、計8年間教鞭をとっている。総理だけではない。鳩山政権では、官房長官に就任する予定の平野博文氏が中央大学理工 ………