テコ入れに400億円を投じたゴールドマン・サックスの持田社長も、最後通牒を言い渡した。
2009年10月号 BUSINESS
IT(情報技術)長者と呼ばれ、時代の寵児ともてはやされた若手経営者がまた一人、窮地――というより絶体絶命の崖っぷちに立たされている。有線放送から光ファイバー通信事業、映像配信まで手を広げてきた「USEN」(ヘラクレス上場)の社長、宇野康秀である。8月下旬。宇野は六本木ヒルズ森タワー46階の一室を訪ねた。宇野を迎えたのは、米大手投資銀行の日本法人、ゴールドマン・サックス証券(以下GS)の社長、持田昌典である。「宇野さん」こう切り出した持田の話は言葉遣いこそ丁寧だが、中身は宇野への最後通牒にもひとしいものだった。「もうそろそろどうするか決めてもらわないと……」それまで黙っていた宇野がようやく口を開く。「いろいろとご迷惑をおかけし、申し訳ありません」改めてぺこりと頭を下げた宇野は以前に持田に伝えていた意向を再度口にした。宇野自ら陣頭指揮を執って再建の道筋を ………
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