過払い金請求のゴールドラッシュでモラルを喪失。悪徳弁護士を取り締まる監督機関が必要だ。
2009年11月号 DEEP
都内某所、古びた雑居ビルの片隅に従業員3人のヤミ金業者の事務所はある。彼らの主な仕事は客にカネを貸すことではない。過去にヤミ金を利用した顧客リストを名簿業者から買い取り、「スピード融資OK」のダイレクトメールを大量発送する。来年には借り手の年収の3分の1を超える融資を禁ずる「総量規制」が導入されるため、大手消費者金融は融資を抑えており、当座のカネを借りたい人が街に溢れている。ヤミ金業者は来店客に他の貸金業者との取引状況を根掘り葉掘り聞く。過払い金があると知るや、客に上限金利を超えない18%で5万円だけを貸し付ける。そして、提携先の「債務整理屋」弁護士に紹介する。弁護士は客の過払い金を回収して、ヤミ金に紹介料15万円と顧客への融資額5万円を支払う。弁護士に過払い金のある客を紹介すればカネになる。笑いが止まらないビジネスだ。ただし、弁護士がヤミ金業者 ………
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