2009年11月号 連載 [政々堂々 第11回]
2010年度の予算編成作業が本格化する中、鳩山由紀夫政権を支える「財務・経産枢軸体制」という性格がはっきりしてきた。私は9月号本欄で財務省が民主党抱き込み作戦に成功しつつある状況を報告したが、当時はまだ政権発足前だった。いわば「理論的仮説」として提示したのだが、いざ実際に政権が動き出してみると、仮説は現実によって証明されつつある。それは、たとえば両大臣のスタッフ人事に表れている。菅直人国家戦略相と仙谷由人行政刷新相の補佐官や秘書官はいずれも財務、経済産業両省から官僚が送り込まれた。たかがスタッフ人事とあなどるなかれ。大臣が霞が関を相手にどれだけ戦えるかは、実は補佐官や秘書官など側近の立ち位置と力量にかかっている。あらゆる改革の成否を最終的に決めるのは、提出した法律案が国会で成立するかどうかであり、法律案を起草するのも、国会審議で野党からの攻 ………
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