「最危険的女人」編集長の調査報道が当局に煙たがられ、投資家と対立して、ついに独立へ。
2009年12月号 GLOBAL
「元気いっぱい中国オバサン」胡舒立氏(56歳)にしては、まるで無気力で切ないことばの羅列だった。10月12日付の「中国新聞週刊」が、建国60年の今年に建国100年にあたる2049年に贈るメッセージを特集した。隔週経済誌「財経」の胡編集長も、そこに「確定できないビジョン」という見出しで寄稿していたのである。のっけから「新聞人の家に生まれたが、北京大学中国語学部への進学希望がかなわず、中国人民大学新聞学部に合格した」と歯切れが悪い。レーニンを引用しながら当時を振り返り、「人民日報」は「ただの政治的娼妓」に思え、新聞学部は嫌でしかたがなかったという。大卒後の27年間、ジャーナリストとして活動した日々に簡単に触れ、「11年前に『財経』誌を創刊した。その時は雑誌の未来を予測できなかったし、長期展望はまったくなかった。ひたすら頑張って今日に至った」と書くだけ。40年後 ………
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