2010年1月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
日米政府が最終合意した航空自由化(オープンスカイ)協定が、日本航空再建の思わぬ援軍となりそうだ。自由化協定が結ばれると、日米の航空会社が路線や便数を自由に決められるようになる。新規参入も自由化されるから、日航は競争激化でますます厳しい状況に追い込まれるかにみえる。しかし、協定で便数や路線が自由になるのはあくまで空港の発着枠に余裕がある場合だけ。発着枠が満杯の成田と羽田では当然、新規参入や増便は自由にならず、日航がドル箱路線の既得権を脅かされる心配はない。一方で協定が成立すれば、航空会社の提携や統合が日米の独禁法の適用除外となり、日米航空会社間の資本提携や共同運航も容易になる。日航は米デルタ航空、アメリカン航空と提携交渉中だが、両社は日航が持つ日米路線の既得権を狙って出資額の引き上げを提案している。日航の企業価値は協定のおかげで吊り上がっ ………
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