2010年1月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
民主党が政権公約に示した新政策の実現が次々に怪しくなっているが、高速道路の無料化も初年度は限定的な実施にとどまる見通しとなった。財源難もさることながら、無料化によって利用者を奪われるJR各社が反対し、民主党の支持母体であるJR連合も経営側と歩調を合わせているためだ。新聞各紙の世論調査でも高速無料化には国民の6割が反対し、鳩山首相も「政権公約にこだわらない」姿勢を示しているが、完全にやめてしまうと公約違反の批判を免れない。そこで出てきたのが、北海道だけ無料化にする案だ。確かにそれならば国の財政負担も少なくて済む。本州の高速道と直接つながっていないため、先行して実施しやすい。何より鳩山首相の選挙区があり、民主党が強い北海道での無料化は格好の選挙対策になる。しかし、競合する鉄道は地方に行けば行くほど赤字で、無料化はJR北海道の経営に痛手となる。それ ………
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