日航支援に名乗りを上げた米ファンドTPGの執念

2010年1月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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経営再建の展望が見えない日本航空。その支援に名乗りを上げた米航空会社と連動する形で、米投資ファンドTPGが姿を現した。米欧ファンドは金融危機以降、過去の買収投資などで借り入れた巨額債務の返済に苦しんでいるが、TPGだけは日航案件に手を挙げ続ける。その執着ぶりは呆れるほどだ。TPGが本格的に日本に参入したのは06年。日本代表の立場にある津坂純氏は当初から「日本の代表的な航空会社に関心がある」と語っていた。折しも日航は06年夏、株主を軽視した公募増資計画などが裏目に出て、資金調達に失敗。苦境の日航に、金融機関やファンドが機内食子会社やカード子会社、ホテルなどの売却話を持ちかけていた。その中でTPGは子会社のみならず本体への出資を模索。07年以降は日航に優先株などを用いた金融支援を提案、1千億円以上の資金を準備して日航や主力取引銀行と調整に入ったが、「日航側が ………

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