鳴り物入りのハイテク太陽電池の設備構築が難航。片山社長の経営責任に発展する恐れも。
2010年1月号 BUSINESS
シャープの片山幹雄社長が2007年の就任早々に打ち上げた「21世紀型コンビナート」構想の雲行きが怪しくなっている。大阪・堺市に世界最大級の液晶パネルと太陽電池の生産工場を建設し、10年3月までに稼働させるというのだが、太陽電池の生産計画が大幅にずれ込む懸念が生じている。11月末、三洋電機は12年にシャープを抜き、太陽電池市場で国内トップの座につくとの挑戦状を叩きつけたが、仮にシャープの太陽電池事業が失速し、ライバルにシェアを大きく奪われるような事態に陥れば、深刻な経営問題にまで発展しかねない。
シャープが推進する「21世紀型コンビナート」とは、単なる液晶パネルと太陽電池の量産工場ではなく、ガラス基板や特殊ガス、電子材料などの製造部材メーカー約20社を集積して、あたかもコンビナートのごとく高い生産効率をめざすというもの。敷地面積は約127万平方メートル。総 ………
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