日航に続きウィルコムにも公的資金。が、恩を売る「梟商」孫正義も腹に一物で、よじれそう。
2010年3月号 BUSINESS
よりによって2社とも「稲盛銘柄」とは――。民主党政権の「後見人」にして稀代の政商、稲盛和夫(京セラ名誉会長)もヤキが回ってきたのかもしれない。77歳の高齢で、会社更生法を申請した日本航空の会長を引き受けたはいいが、どうやらその見返りが見えてきた。京セラが第2位株主(30%)で実質的に主導権を握るPHS(簡易型携帯電話)のウィルコムを再建するにあたり、国に尻ぬぐいさせようという腹なのだ。経営難に陥ったウィルコムは昨年9月末、ADR(裁判外紛争解決)による私的整理を進めていたが、一転して会社更生法で再建をめざす方向になった。が、日航と同じく、国の認可法人である企業再生支援機構(ETIC)に公的資金を注入させるシナリオが明らかになった。ETICは「有用な経営資源を有しながら過大な債務を負う中堅・中小企業、その他事業者を支援する」ために昨年10月に設立されたが、大企業 ………
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