2010年3月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
政府の事業仕分けで「無駄な予算」と認定され、中型ロケット「GX」プロジェクトの中止が決まった。民間で研究・開発のリード役を担っていたIHIは梯子を外され、09年度決算で113億円もの損失処理を迫られた。一方、航空・宇宙業界からは「仕分け人による素人判定で開発計画が打ち切られ、あまりにも理不尽」との同情論が噴出し、経済産業省が助け船を出すことになった。経産省は2月上旬から中旬にかけて、アフリカに官民の視察・訪問団を派遣。目的は、日本の小型衛星を売り込むためで、エジプトと南アフリカの政府機関や関連企業を訪問した。この派遣団に、IHIは宇宙関連の子会社IHIエアロスペースとともに名を連ね、「まさにIHIのためのミッション」(参加企業)とされる。経産省も「途上国は衛星を自前で開発する技術力に乏しく、市場開拓のきっかけになれば」と期待を込める。もっとも、途上国の衛星 ………
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