印パが駆け引き「サウジ」カード

一触即発の核保有国。ムンバイのテロ以来、やっと協議が再開したが、インドはサウジと「遠交近攻」。

2010年4月号 GLOBAL

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166人の犠牲者を出した2008年11月のムンバイの同時テロで、パキスタンとインドの関係は一気に冷却した。テロリストがパキスタンから潜入してきたことが明らかになったからである。それ以来、疑心暗鬼だった両国が2月25日、次官級の協議を再開した。ところが、共同会見もコミュニケもないままあっけなく終わってしまう。世界のメディアは両核保有国の協議の成否を書き立てた。翌々日にインドのマルモハン・シン首相は、インディラ・ガンジー首相以来28年ぶりに(パキスタンを支援してきた)サウジアラビアのリヤドに飛び、アブドゥッラー国王と会談、戦略的パートナーシップを結ぶ宣言を発表している。シン首相はリヤドで印パの緊張をいくらかほぐす発言をしたものの、テロリストがパキスタンから侵入してきた問題を国王との会談で取り上げサウジに仲裁を要請、依然としてテロが懸案であることを示した。 ………

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