憤怒がもとでTOBに1200億円もの無駄ガネを投入。株主総会で追及必至だ。
2010年4月号 BUSINESS
住友商事が3月3日から実施したジュピターテレコム(JCOM)株のTOB(株式公開買い付け)が、物笑いの種になっている。住商は現在、JCOMの発行済み株式の27.7%を保有するが、これを4月14日までに最低34%、最大40%取得する。投資額は最大で1222億円。「巨額投資をするわりには目標とする保有株比率が過半数に達するわけでもなく中途半端」と大手商社首脳は皮肉る。実は、この中途半端なTOBこそが、住商の迷走を表している。JCOM騒動のおさらいをしよう。同社は国内ケーブルテレビの最大手。もとは住商と米メディア大手、TCI(現リバティグローバル)が合弁で設立した会社だ。当初、住商とリバティの保有株比率は同じだったが、諸事情から差が生じた。リバティが傘下の中間持ち株会社が保有する形で37.8%の筆頭株主となり、住商はこれに次ぐ27.7%の大株主になった。さらに、リバティと住商は、今年2月1 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。