3月の戦略対話から、10分野の政策推進グループが稼働。インドとの緊張緩和で、核問題の交渉も進む。
2010年5月号 GLOBAL
3月24~25日の戦略対話を機にアメリカとパキスタンの関係が新次元に入った。対話は対テロ戦争と南アジアの地域安全保障を決定づけるものだ。ワシントンで行われた対話では、米国側からヒラリー・クリントン国務長官、パキスタン側からマフムード・クレシ外相がテーブルについた。特筆すべきは、パキスタン側代表団に軍の重鎮、アシュファク・キアニ陸軍参謀長(元軍統合情報部ISI長官)が入っていたことだろう。パキスタンはよく準備していて、米国にパラダイムの転換と枠組みの一新を求めた。これまで両国関係はパキスタン・アフガン関係に限定されてきたが、安全保障では対テロ戦争やアフガニスタンの治安悪化ばかりでなく、パキスタンがインド国境地帯にも懸案を抱え、板挟みの状態にあることを認識すべきだと強調した。米国に提出した56ページに及ぶ文書では、武器供与や対インド交渉への支援、核の ………
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