機雷か魚雷に絞られてきたが、李大統領は事を荒立てまいと慎重。6月の地方選前に国論が分裂。
2010年5月号 GLOBAL
仁川国際空港はハブ空港として日本でも脚光を浴びている。その仁川から高速水中翼船で約4時間、距離にして200キロメートル強の位置にある島が白翎島(ペンニヨンド)である。韓国が支配する領土であり、行政上は仁川市に属するが、この島から至近の陸地(朝鮮半島本土)はわずか17キロの北朝鮮・黄海南道である。平壌まで直線距離で140キロだ。いわば北朝鮮地域にある韓国側の飛び地的なこの島の近海で「事故」は起こった。3月26日夜、韓国海軍の哨戒艦「天安」(1200トン級)が爆発し沈没した。カッコ付きで「事故」と書くのは、爆発の原因がわからないからだ。「事件」の可能性も強い。4月2日、金泰栄国防相は「魚雷の可能性が現実的」と国会で発言した。ところが、李明博大統領は「北朝鮮が介入したと予断をすることは正しくない」とこの前日も述べるなど、「事件」と見ることを避ける発言を繰り返し ………
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