2010年6月号 BUSINESS
原口一博総務相が、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の資金運用に、危険な口出しを始めている。「資金の有効活用」と称して、国債中心の運用からの脱却を求めているのだ。4月に郵政改革関連法案の概要が発表された際に示された資料には、「海外ファンドとの協調等による投資・融資」などといった文言が躍る。「『成長点』への投融資」と言えば聞こえはいいが、海外投資は為替リスクと信用リスクの両方を負う。ハイリスクな投資に手を染めることになり、運用に失敗すれば、国民から預かった貴重な資産を毀損し、税金投入という事態が待ち受ける。朝日新聞のインタビューでは、成長分野への投資規模として「最初は10兆円くらいじゃないか」と答えている。「インドの新幹線整備に10兆円投資すると、大体9%の9千億円配当が見込める」と具体的な数字まで示している。郵便貯金の限度額を1千万円から2千万円に引き上 ………
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