南北緊張はほとんど関係ない。一方的な「押しつけ政治」に国民が反発した。外交でも疎通下手が足かせ。
2010年7月号 GLOBAL
李明博(イミヨンバク)大統領が最大のピンチに直面している。6月2日が投開票日だった韓国の統一地方選挙が、想像もしていなかったほどの与党(ハンナラ党)惨敗で終わったからだ。どれほどの惨敗であったのか。韓国では道知事と特別市・広域市(日本の政令市に相当)の市長を「広域自治団体長」と呼び、16の首長ポストがある。ハンナラ党は4年前の地方選では12首長を占めたが、今回は6首長にとどまった。「基礎自治団体長」と呼ばれる一般市長や区長など228首長のうち同党公認は82、全地方議会議員の総計1802議席のうち691しか獲得できなかった(野党第一党の民主党は92首長、803議席)。ソウル特別市長選では勝ったとはいえ、若さを誇る現職のハンナラ党候補(49歳)が、盧武鉉(ノムヒヨン)政権下で総理を経験した過去の人ともいえる民主党候補(66歳)に0.6ポイント差まで肉薄された。1千万人都市 ………
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