逆風下で唯一元気なのがユニクロ。菅首相と同郷で、宇部高同窓でもある柳井社長に期待がかかる。
2010年7月号 BUSINESS
突然の政権交代で、菅直人政権が発足し、期待と不安が交錯しているのが繊維・ファッション業界だ。中国や韓国勢などに猛追されて、ジリ貧が続く中、鳩山由紀夫前政権の末期に、経済産業省が起死回生策として「新繊維ビジョン」をまとめた。菅新首相が重視する新成長戦略にも乗り遅れまいと業界は必死である。「繊維・ファッション産業が日本を変える」――。こう高らかに宣言したのが「新繊維ビジョン」だった。繊維業界は日本の近代産業の草分けで、かつては花形産業でもあったが、今は存在感が薄い。アジアでは日本のファッションが人気で、航空機の素材などに使用される炭素繊維の最先端技術でも先行したものの、強みを活かし切れていないからだ。それゆえに新ビジョンは、「日本を変える」と意気込んでみたが、大風呂敷を広げるだけでは、夢物語に終わりかねない。
大胆な報告をまとめたのは、「今 ………
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