厚労省と富士薬品の「恥部」

医薬のネット販売封じ込めへ、置き薬業界に「激甘」行政。だが、闇の勢力にその蜜は吸われている。

2010年8月号 DEEP [薬事行政の二重基準]

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このドラッグストア全盛時代に「置き薬」と言ってもピンと来る人はそう多くあるまい。「越中富山の薬売り」と言えば、ああ、あれかとなる。家庭や職場を巡回し「預け箱」を置いて、家庭薬を入れておき、次の巡回で使った分を集金するという「先用後利」の仕組みだ。江戸時代に始まる日本独特の商法だが、薬事法では薬局やドラッグストアと並ぶ医薬流通チャネルの一角を占めている。その“既得権”をめぐって、薬事行政の破綻を象徴する噴飯ものの会議が行われた。本誌が入手したその録音テープによると、会議の舞台は5月31日の参議院会館の面談室。参加者の声は、厚生労働省医薬食品局の山本史薬事企画官と置き薬業界の関係者。目的は「一般医薬品販売制度に関するQ&A」についての意見交換である。置き薬業界は“強敵”に脅かされている。米欧並みにインターネットで一般医薬品(医師の処方を必要としない ………

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