2010年9月号 LIFE
市民運動の両雄、堀田力氏と樋口恵子氏が、介護保険の改定をめぐって決裂した。堀田氏はかのロッキード事件の検事で、「さわやか福祉財団」の理事長。樋口氏は東京家政大名誉教授で「高齢社会をよくする女性の会」の理事長、7年前の東京都知事選に出馬して敗れたこともある。2人は、介護保険の生みの親だった。1996年、介護保険制度の透明化や市民参加を訴えてともに「介護の社会化を進める1万人市民委員会」を立ち上げ、その共同代表として活躍。提案型の市民運動として評価され、その提言は厚労省を動かした。樋口氏は介護の「嫁頼みから社会化への転換」を唱え、そのためには保険料を払うことを説いた。負担増反対の声を一掃させた功績は大きい。「1万人」は2000年の制度発足後に解消されたが、2人は介護保険の審議会委員を通じ「介護の社会化」を牽引。「痴呆」を「認知症」に改めた審議会の座長は ………
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