2010年10月号 LIFE
「カリブの手品師」と呼ばれる天才脱税請負人が手がける、海外のタックスヘイブン(租税回避地)を利用した巧妙な脱税を暴く東京国税局の査察官。NHKが4月から6回シリーズで放送した土曜ドラマ『チェイス~国税査察官』は、久しぶりの査察モノの映像作品だった。視聴率は第1回の8.8%が最高だったが、地上波とBSで再放送され、話題を呼んだ。ところが、肝心の国税関係者の間では「風評被害そのもの。二度と見たくない」(現役幹部)と、現役、OBともにブーイングの嵐だ。『チェイス』の制作は2代前の石井道遠・国税庁長官が、退官の挨拶に訪れたNHKでの一言がきっかけだった。石井氏は金丸信・元自民党副総裁が脱税容疑で東京地検に逮捕された事件の立役者の一人。査察部への思い入れは強く、長官時代も全国の査察事案を把握していたという。その石井氏とNHK幹部との雑談の中で「監査法人」や「ハゲタカ ………
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