昨年を下回る史上最低の新設住宅着工戸数。亀井大臣の置き土産「金融延命措置」ももはや限界。
2010年10月号 BUSINESS
「住宅着工2カ月連続増」「7月は前年比4%増」――。9月1日付の新聞各紙は国土交通省が発表した7月の新設住宅着工統計を、こんな見出しで報じた。記事では「長期固定住宅ローンの金利引き下げなどが需要を後押し」(朝日新聞)、「前年の反動に加え、政府の住宅購入促進策が戸数の拡大を支えた」(日本経済新聞)などと分析しているが、実情は異なる。最前線のマーケットでは「住宅着工底割れ」が懸念されているのだ。昨年の新設住宅着工戸数が1964年以来45年ぶりに年間80万戸を割ったと報じられたのは今年1月末。国交省が発表した2009年1~12月実績は78万8410戸だった。これが、どれほど悲惨な数字かわかりにくいかもしれないが、例えばピークだった90年の170万7109戸の半分にも満たない。バブル崩壊後の「失われた15年」(91~05年)は不動産不況が続いたが、それでも110万~160万戸台を維持していた。 ………
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