2010年10月号 BUSINESS
パナソニックによる「子会社解体」が始まった。パナソニック電工では工場集約、配置転換が始まり、パナ本体と重複する三洋電機の白物家電は消滅に向かう。創業者・松下幸之助の「文化的聖域」だった出版子会社、PHP研究所(京都市)では幸之助の孫でパナ本体副会長の正幸が社長に就き、パナ主導による大リストラが必至だ。幸之助が構築した子会社尊重の「連邦経営」を前社長の中村邦夫が切り崩し、現社長の大坪文雄が断ち切る。パナ電工のある年配の従業員は最近、上司から「九州の工場に転勤してもらえんやろか」と声をかけられた。拒否すれば辞めるしかない事実上の配転内示だ。声をかける、かけないは機械的に振り分けられており、工場集約、人員削減を急ぐ親会社の意向が覗く。パナ本体は現在、パナ電工、三洋の完全子会社化に向けて両社にTOB(株式公開買い付け)を実施中。完全子会社化は2011年4 ………
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