壊れた「中空」ニッポン 検察も日銀も勝手に聖域

2010年11月号 連載 [政々堂々 第23回]

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日本をとりまく内外情勢が、1カ月ほどで激しく動いた。中国漁船衝突事件で那覇地検が船長を釈放したかと思えば、大阪地検特捜部の証拠改ざん・隠蔽事件では前特捜部長をはじめ3人の検事が逮捕された。そして、民主党の小沢一郎元幹事長は検察審査会による二度目の議決で強制起訴が決まった。経済では政府がドル買い介入に踏み切るとともに、日銀は事実上のゼロ金利政策に復帰した。にもかかわらず円高が加速する一方、世界から「日本は円安誘導するのか」と冷ややかな視線を浴びている。これら一連の事態は相互に関連しているわけではない。だが、全体として眺めれば、指し示している方向は同じではないか。日本の根幹部分が崩れ始めているのだ。大胆に言えば「日本が壊れ始めている」のである。積み上げたレンガが、ぼろぼろと崩壊し始めているかのようだ。いったい、どうしてこうなってしまったのか。 ………

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